今津智士の作品達(主にアクリル画)のサイト

Satoshi Imazu(旧トモロオ)の描いた絵で、アクリル画を中心に紹介しています

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aya02

Title
aya02
Size / Art supplies
B3/イラストレーションボードにアクリル水彩
Production year
2004
Comment
この絵を描くまでの間に、色々と試行錯誤しているなかで、過去を振り返ったり、新しいものを取り入れたり、単純に技術力を上げたりしていました。
その中で一番始めのシリーズ『tomo』の頃に描いていた、白い家と海と空を改めて描いてみました。
当時は、ヨーロッパの建築の写真等をみて色々と自分なりに再構築して描いてみましたが、この作品はゼロから自分で建築と環境を構築しました。


表現するモチーフや技術だけでは無く
絵に対する考え方も変わってきました。

正確に言えば変わったというよりも
新しい考え方を加えて、当時はその考え方の
絵を描いている。という感じです。

当初は絵に、直接メッセージを込めて
その絵を見て頂いた上で、メッセージを
読み取って欲しい。
という作品を描いていましたが、
それは無理だと感じました。

読み取る側の問題ではなく
描く側(トモロオ)の表現力の問題で。

で、無理は承知の上として
その絵を見て頂いて、自由にメッセージを
想像して下さい。
という感じで公開していました。
メッセージのヒントはタイトルで。

もし、理解して頂ければ幸いですが
絵と、ヒントをきっかけとして、社会についてとか
恋愛についてを考えてもらう事ができれば
それで良いのではないだろうか!?
とも考えていました。

ただ、いずれにしても「まず見てもらう」
ということが大事であることに気がつきました。

どんなに、素敵なメッセージが込められても
どんなに伝わりやすい完璧な表現でも
見てもらわなければ意味が無い。

という事で、まずは興味を持ってもらえる作品を
描かなければならない。
という風に考える様になりました。

もちろん、プライドで「良いのだろうか!?」とか、
良いとしても、多くの方に興味を持ってもらえる
絵を描くことが出来るのか!?
と、悩んだりもしました。

で、技術とかコンセプトとかオリジナル性とか
自分の絵を構成する各要素から妥協出来る
要素をそれぞれ寄せ集めて、
「今、最も単純に絵として表現したい絵」
という事で、この絵(aya02)を描きました。

なので純粋に「多くの人に興味を持ってもらえる絵」
という作品は、結局描く事はありませんでした。

現在もこれからも、きっと描く事は無いと思います。

描けるかどうかは別として…。

satoshi • 2010年3月30日


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