Satoshi Imazu

作品名：tougyo mukuu Vol.02
画　材：イラストレーションボードにアクリル絵の具
サイズ：B2縦
作成日：2003年
この絵も、懲りずに一連の作品です。とても好きなシリーズなのですが、あんまり人気はありません。
いつもそうですが、比較的暗いメッセージの作品です。

タイトルを、無理矢理アルファベットで書いていますが、漢字で書けば“闘魚
無空”です。勝手に作った４文字熟語です。
正確な意味はやはり、絵を見て感じ取っていただければと思いますが、闘魚とは知っている方もいるかもしれませんが、一般的には“ベタ”と呼ばれる熱帯魚で、小さい瓶のなかで、新鮮な水と餌を与え続ければそれだけで飼うことの出来る、お手軽な熱帯魚です。熱帯魚用の水槽もサーモスタットも濾過器もいりません。ジャムの空き瓶でも飼えます。
ただ、見た目はとても美しく、僕的には派手な着物を振り、舞っている姿にも見えます。熱帯魚の中でも美し方だと思います。ちなみに僕の作品ではその良さが表現しきられていません。残念です。
しかも、雄同士を2匹と雌1匹を同じ水槽に入れると、雄2匹はどちらかが死ぬまで戦い続けると言われています。試したことがないので、本当かどうかは解りませんが…。
そんな魚が、ジャムの空き瓶の中で、エアーポンプもなしに直向きに生きている。様な絵です。
ちょうど僕は、友人の自主制作映画の美術監督として携わっていて、そのときみた“ベタ”から影響をうけました。
そのとき僕は“闘魚無空”だったのかもしれません。